鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

赤い帯のハチゴー、想い出の彼方へ 東急8500系8631編成の引退に寄せて

2022年5月28日(土) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

5月25日、東急電鉄8500系の8631編成が長津田工場へ回送、引退となりました。

引退ヘッドマークを掲げた8631編成(赤帯スタイル)
引退ヘッドマークを掲げた8631編成(赤帯スタイル)

8500系は、1975年から導入された東急の通勤型車両。新玉川線(現・田園都市線渋谷~二子玉川間)、地下鉄半蔵門線への乗り入れに向け、当時東横線などで走っていた8000系をマイナーチェンジするかたちで投入されました。最終的には10両編成38本、5両編成4本の計400両という、東急屈指の大所帯にまで成長。「田園都市線を走る東急の車両は8500系だけ」という時期もありました。

2002年以降、5000系の導入で一部の8500系は置き換えられたものの、260両はその対象外となり、引き続き運転されてきました。しかし、2018年に2020系が投入され、置き換えが再開。2022年春、最後に残った8631編成と8637編成も2023年1月までの引退が発表され、4月20日、両編成に引退記念のヘッドマークが掲出されました。8631編成は、それから約1か月という早い段階で引退を迎えることになりました。

これにより、8500系の赤い帯の車両が消滅。また、装飾のないステンレスの地肌のみの側面スタイル、車内の扇風機、ドアチャイムのない扉の開閉なども、見られなくなります。細かいですが、東急の一時代の区切りともいえるでしょう。

現在、8500系は青い帯の8637編成を残すのみ。引退の日まで、無事に走り切れることを願うのみです。

引退ヘッドマークを掲げた8637編成(青帯スタイル)
引退ヘッドマークを掲げた8637編成(青帯スタイル)

関連鉄道イベント情報

鉄道コムおすすめ情報

画像

京成「3200形」2025年冬登場

京成電鉄の新型車両「3200形」。フレキシブルに変更できる車両で、24年度は6両を導入。

画像

夏臨の185系わずか2列車のみ

2024年夏の臨時列車では、185系の充当列車は「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」のみ。今後どうなるのでしょうか。

画像

デビュー20年超の東急車リニューアルへ

2024年度設備投資計画で発表。3000系以外も対象に?東急広報へ聞きました。

画像

京王に新型「2000系」導入へ

「ラウンド型」のデザインを持つ新型車両。2026年初めに営業運転を開始。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

5月の鉄道イベント一覧

新緑がまぶしい季節となりました。5月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

特急「185」投稿写真募集中!

185系による臨時特急「185」。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。