鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

西九州新幹線のオレンジ色の「トロッコ」の正体は?

2022年9月22日(木) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

9月23日にいよいよ開業する西九州新幹線ですが、それに先立つ11日には、大村車両基地で「かもめ」用N700Sを全4本並べた報道向けの撮影会が開催されました。

4本の「かもめ」が並ぶ横で、筆者が見つけたのが、オレンジ色の小屋のようなものが載った車両。まるで「トロッコ」のようです。開業後に開催されるイベントで来場者を乗せるためのものかと考えましたが、それにしては簡易トイレを載せた車両もあり、イベント用にしてはどうも変な様子です。

なぜかトイレが載っている、謎のトロッコ
なぜかトイレが載っている、謎のトロッコ

JR九州の担当者に話を聞いてみると、これは西九州新幹線の「完成検査」の際に使用したものだということ。たしかに、トロッコには建築物が範囲内に収まっているかを確認するための車両が連結されていたり、これらをけん引する軌陸車「ウニモグ」も確認できました。

左がトロッコをけん引する「ウニモグ」。右には建築物の位置を検査する車両も見えます
左がトロッコをけん引する「ウニモグ」。右には建築物の位置を検査する車両も見えます

完成検査とは、鉄道事業法で定められたもので、鉄道施設の工事を実施した際、線路や電気、信号、土木など、列車を安全に運行することに支障がないか、国土交通省が確認するためのもの。西九州新幹線の場合は、8月17日から26日にかけて検査が実施され、9月8日に完成検査合格書が交付されています。

検査が終了した今、すでにこのトロッコは用途を終えています。ですが、トロッコ自体はレール運搬用の保線車両のようで、今後は新幹線の安全運行を支える裏方として活躍することになりそうです。

なお、西九州新幹線の建設工事を担当した鉄道・運輸機構のYouTubeチャンネルでは、このトロッコから見た映像を含む動画が公開されています。

鉄道コムおすすめ情報

画像

京成「3200形」2025年冬登場

京成電鉄の新型車両「3200形」。フレキシブルに変更できる車両で、24年度は6両を導入。

画像

夏臨の185系わずか2列車のみ

2024年夏の臨時列車では、185系の充当列車は「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」のみ。今後どうなるのでしょうか。

画像

デビュー20年超の東急車リニューアルへ

2024年度設備投資計画で発表。3000系以外も対象に?東急広報へ聞きました。

画像

京王に新型「2000系」導入へ

「ラウンド型」のデザインを持つ新型車両。2026年初めに営業運転を開始。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

5月の鉄道イベント一覧

新緑がまぶしい季節となりました。5月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

特急「185」投稿写真募集中!

185系による臨時特急「185」。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。