鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

「やまどり」引退でいよいよ終焉 国鉄の代表的な特急型電車485系

2022年12月11日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

2022年12月、JR東日本の「リゾートやまどり」が引退します。この編成は、国鉄が製造した特急型車両「485系」最後の生き残り。この編成の引退によって、485系の現役車両は消滅することとなります。

まもなく引退する485系「リゾートやまどり」
まもなく引退する485系「リゾートやまどり」

485系シリーズは、1964年に登場。日本で初めて、交流電化と直流電化の双方に対応した車両でした。当初は対応周波数別に481系と483系の2形式が作り分けられていましたが、1968年に双方へ対応した485系が登場。全国の電化区間を走行できる車両となりました。

特急「いなほ」で走る485系
特急「いなほ」で走る485系

全国で幅広く活躍した485系ですが、特急列車の削減や編成短縮によって余剰が生まれると、特急用途以外への改造車両も生まれます。面白いところでは寝台特急「北斗星」の食堂車といった例もありますが、メジャーなのはJR東日本のジョイフルトレイン。「華」「シルフィード」「リゾートやまどり」など、計12種類(うち3種類は再改造で名称変更)が登場しました。これらは一部を除くと車体は新造されており、見た目は通常の485系とは別物となっています。

そんな485系も、老朽化や新型車両の導入によって、次第に置き換えが進められます。2011年の特急「雷鳥」廃止とJR九州での置き換えで、製造当時の外観を残す車両は定期運転を全て終了。車体を載せ替えていないリニューアル車両も、2016年の特急「白鳥」廃止で特急運用を、2017年のダイヤ改正で全ての定期運用を、それぞれ終えました。

そして、ジョイフルトレインの引退も進み、最後に残った「リゾートやまどり」も、2022年12月に引退と報道されました。12月11日以降の臨時列車への充当は発表されておらず、この日のツアー列車が最後の営業列車となるようです。

鉄道コムおすすめ情報

画像

性能が良すぎて失敗?

JR貨物発足初期の機関車には、性能が良すぎて失敗した形式が。そんな3兄弟をご紹介します。

画像

東急車で「ひかりチャイム」

東急3020系などの新幹線ラッピング車両で、かつての新幹線用チャイムをアレンジし放送。7/1から。

画像

京都鉄道博物館で12系展示

京都鉄道博物館で12系の展示や「SLスチーム号」客車変更など実施。オハフ12形は夏に廃車予定。

画像

3200形「フレキシブルに変更」の意味は?

京成電鉄の新型車両「3200形」。組成内容や連結器の秘密を同社に聞きました。

画像

「キャニオンルート」年内断念

新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」、黒部峡谷鉄道の鉄橋被災で年内開放を断念。

画像

6月の鉄道イベント一覧

梅雨のシーズンでもイベントは多数開催。6月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

相鉄10000系リバイバル車投稿写真募集中!

相鉄10000系のリバイバルラッピング車両。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。