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北陸新幹線の延伸開業に「つばさ」新型デビュー、「ミニ本線」誕生も 2024年春のダイヤ改正、何が変わる?

2024年3月2日(土) 鉄道コムスタッフ

自動運転化を進めるJR九州

JR九州では、本改正にあわせ、自動運転の取り組みを拡大します。

香椎線では、これまで実証実験として導入していたGoA2.5の自動運転を、本改正にあわせ本格導入に移行します。

自動運転に使われるBEC819系
自動運転に使われるBEC819系
自動運転のレベル分け(画像:国土交通省)
自動運転のレベル分け(画像:国土交通省)

このシステムは、運転士資格を持たない乗務員が先頭部に乗務するもの。従来の自動運転列車は、運転士資格を持つ乗務員が先頭部に乗り組むか、あるいは高度なシステムの下で無人運転(最後部に避難誘導を担う車掌が乗務する事例を含む)するかのいずれかで運転されてきました。

JR九州が実用化したGoA2.5の自動運転は、先頭部の乗務員が、緊急時の避難誘導のほか、緊急停止操作を担うことが特徴。通常の加減速操作はできませんが、ホームや踏切などで異常を発見した際には非常停止させる役割です。加えて、従来の自動運転はATC(自動列車停止装置)を整備した路線で実施されてきましたが、香椎線は自動列車停止装置(ATS)を設置し、線路脇に信号を建植した路線という点でも特徴的です。

香椎線の自動運転のシステムのメリットは、ATCのような高度・高価な設備を整備せずとも、自動運転を実現できるということ。加えて、乗務員は緊急停止以外の加減速操作を担わないため、運転士資格は不要となります。国家資格である運転士の資格(動力車操縦者免許)は、取得するための養成に多くの時間と費用が掛かります。これを不要とすることで、コストカットを図る狙いです。

同じく3月16日のダイヤ改正では、鹿児島本線でも「自動列車運転支援装置」の実証実験が始まります。こちらは、香椎線のシステムを基にしていますが、香椎線と異なり資格を持った運転士の乗務が必要。加減速はシステムが自動で行いますが、運転士の操作による介入も受け付ける仕組みです。実証実験は定期列車で実施。使用する車両は、香椎線と同じBEC819系です。実施区間は折尾~香椎~博多~二日市間で、鹿児島本線を走るBEC819系を見る機会が増えそうです。

自動列車運転支援装置(左)とGoA2.5装置(右)の比較(画像:JR九州)
自動列車運転支援装置(左)とGoA2.5装置(右)の比較(画像:JR九州)
自動列車運転支援装置(左)とGoA2.5装置(右)の比較(画像:JR九州)
自動列車運転支援装置(左)とGoA2.5装置(右)の比較(画像:JR九州)

JR九州ではこのほか、福岡エリアの「区間快速」で、快速運転区間を拡大。同種別が新たに通過となる区間では、普通列車が増発されます。

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