JRグループは19日、2015年春のダイヤ改正の概要を発表した。
新幹線では、北陸新幹線の長野~金沢間が開業するほか、東海道新幹線で最高時速285キロ運転が始まる。首都圏では、宇都宮・高崎・常磐各線と東海道本線を結ぶ「上野東京ライン」が開業し、常磐線特急列車は品川駅まで乗り入れるようになる。北陸新幹線金沢開業に伴う並行在来線の第三セクター化、在来線特急の再編が行われるほか、夜行列車では「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」の定期列車が廃止になるなど、ダイヤ改正に伴う動きがある。改正日は2015年3月14日(土)。
新幹線では、北陸新幹線の長野~金沢間(約228キロ)が開業する。新たに開業する区間では、速達タイプ「かがやき」、停車タイプ「はくたか」、富山~金沢間運転のシャトルタイプ「つるぎ」の3種類の列車が運行する。なお、臨時列車として、上越妙高~長野間の「はくたか」も設定する。車両は、JR西日本所属のW7系が新たに投入され、E7系同様12両編成で運転。全列車12両編成で走るが、富山~金沢間の「つるぎ」では4両分を使用せず、普通車7両とグリーン車1両の計8両で営業する。「かがやき」の下り初列車は、東京駅6時16分発、金沢駅8時46分着で、金沢駅で特急「サンダーバード」へ乗り換えた場合、福井駅には9時45分に着く。上越新幹線は、北陸新幹線金沢開業に伴い、東京~越後湯沢間の「たにがわ」の運転本数をおおむね半減させる。東海道新幹線では、「のぞみ」の一部列車で最高時速を270キロから285キロに引き上げ、東京~新大阪間で3分短縮させる。「のぞみ」の下り最終列車は3分繰り下げ東京駅21時23分発として、新大阪駅まで最速の2時間22分で結ぶ。早朝の下り初列車では、「のぞみ」号から「しらさぎ」号への接続改善を実施。東京駅6時0分発で「のぞみ」「ひかり」「しらさぎ」を乗り継いだ場合、福井駅には、現在より46分早い9時14分に着く。
夜行列車では、大阪~札幌間(約1509キロ)を結ぶ寝台特急「トワイライトエクスプレス」が、上り下りとも始発駅を3月12日(木)に発車する列車で営業運転を終了。ダイヤ改正日にまたがる運転はしない。上野~札幌間(約1215キロ)を結ぶ寝台特急「北斗星」は、北海道新幹線工事と車両老朽化のために定期運転を終え、8月下旬ごろまで臨時列車として運転する。なお、青森~札幌間の急行「はまなす」は、定期運転を続ける。「サンライズ出雲」では停車駅に備中高梁駅を加える。
在来線の特急列車では、常磐線の特急列車の約6割が、上野東京ライン開業にあわせて品川駅発着に変わり、列車名は「ひたち」と「ときわ」の2つとする。上り「ひたち」は全列車がいわき~品川間で運転する。利用者の減少により、東京~佐原間の「あやめ」は定期運転を終了し、「さざなみ」は運転区間を東京~君津間に短縮する。「くろしお」では車内販売を3月13日に終了する。このほか、北陸新幹線金沢開業により、北陸、信越地方の特急列車が再編され、特急「はくたか」、「北越」は廃止される。