静岡鉄道は2日、鉄道事業の旅客運賃上限変更について、国土交通省中部運輸局に認可申請した。
旅客運賃の改定は、同社鉄道事業の収支改善を目的としたもの。鉄道事業においては、2017年度の輸送人員がピーク時(1968年度)の約半分に減少しており、2006年度からは営業損失も続いている。今後も安全を確保しつつ輸送サービスを提供するため、同社は1985年以来の運賃改定に踏み切る。
改定後の普通運賃は、過去の消費税転嫁額を是正する一部区間を除き、各キロ程とも一律20円加算。2キロ以内が現行の120円から140円に、10キロ超11キロ以内が同300円から330円などに変更となる。実施運賃の平均改定率は、大人普通運賃で10.34%、定期旅客運賃で9.62%となる。なお、通学定期運賃に関しては、子育て世代の負担軽減のため、消費税率引き上げ相当分のみの加算とする。
運賃変更の実施日は、2019年10月1日(火)を予定。静岡鉄道は今後の経営効率化施策として、新型車両の導入と、駅務機器の更新を実施。故障やメンテナンス費用の減少を目指す。