JR九州は20日、新しい観光列車として「指宿のたまて箱」(愛称「いぶたま」)と「あそぼーい!」を2011年春に導入することを発表した。新しい列車の導入に伴い、現在運転している「なのはなDX」、「あそ1962」、「ゆふDX」は今年12月以降に終了する。
新たに登場する「指宿のたまて箱」は、指宿枕崎線の特急列車として、鹿児島中央~指宿間を1日3往復する。玉手箱をコンセプトに気動車2両を改造し、「浦島太郎」のおとぎ話で玉手箱から煙が出ることにちなんで、車両のドアが開くと煙に見立てた霧を出すなど、遊び心を加える。
「あそぼーい!」は、豊肥本線の臨時特急列車として、熊本~宮地間を1日2往復する。気動車4両を改造し、うち1両は「ファミリー車両」として子どもが車内で遊べる場をつくる。また、車体には新しいキャラクター「くろちゃん」を数多く描き、親しみやすい車両にする。「あそぼーい!」は来年の3月に運転を開始するが、ファミリー車両は来年夏ごろから運転する。
新列車の登場に伴い、現在運転している一部列車が今年12月以降に終了する。指宿枕崎線の「なのはなDX」は来年春、豊肥本線の「あそ1962」は今年12月26日、久大本線などの「ゆふDX」は来年1月10日が最後となる。JR九州では、運転終了を記念した乗車券の発売や乗車証の配布など、イベントを計画している。