近畿日本鉄道は1日、新しい観光特急を2013年春に導入すると発表した。全車3列シートで、カフェテリアや個室も設ける。
新型車両は、2013年に行われる「伊勢神宮式年遷宮」にあわせ、大阪または名古屋と伊勢志摩とを結ぶ観光特急として導入する。定員数を絞り、通常4列のシートを3列配置とし、座席の前後の間隔を私鉄最大の広さにまで広げる。和風と洋風の4人用個室を1室ずつ設け、6人用のサロン席や8人用のグループ専用席も設ける。個室は、寝台車以外の日本の鉄道車両では最大の広さだという。2階建て車両も1両設け、2階部分はカフェテリアスペースとして軽飲食が楽しめる。車内には専用アテンダントが乗車し、特製カレーやお弁当、地ビール、スイーツなどを販売する。
鉄道車両に乗車すること自体を楽しめるようにしたこの観光特急を、同社は、「伊勢志摩地域の活性化のための切り札」にしたいとしている。
導入車両数は6両編成2本で12両。費用は約37億円。