JR西日本は7日、近郊形の221系全474両をリニューアルすると発表した。
221系のリニューアルでは、同社の標準形である225系や223系車両に準拠させ、車内の安全性やサービスを向上させる。車いすスペースやドア開閉チャイムの新設、トイレの大型化によりバリアフリーに対応するほか、車端部の電光式案内表示器をドアの上に移設・変更して223系と設置箇所を統一する。また、出入口付近の座席を収納可能な補助席に変更し、乗降を円滑にする。
すでに、リニューアルされた編成が試運転を行っており、221系K12編成では、先頭車両の前面において、前照灯の高輝度化や尾灯のLED化、行先表示器の新設が行われているなど、外観でも一部変化が見られる。
221系は、近畿地区の「新快速」を中心に運用していた117系の後継車両として1989年に登場。近郊形直流電車で、最高時速は120キロ。両開き3ドアで、全席転換クロスシートという設計は、国鉄・JRを通して初で、1990年にローレル賞を受賞している。「新快速」としての定期運用は2000年に終え、現在、山陰本線(嵯峨野線)、和歌山線、播但線などでも運行している。