鉄道コム

信楽高原鐵道、4月から「上下分離」経営に

2013年3月5日(火)21時10分

信楽高原鐵道は昨年25周年を迎えた
信楽高原鐵道は昨年25周年を迎えた

信楽高原鐵道は4月1日に、地元の滋賀県甲賀市から無償で線路を借りて列車を運転する、公有民営の「上下分離」方式の経営に移行する。

新年度からは、鉄道施設や車両などは甲賀市が所有し、列車の運行を信楽高原鐵道が担う。インフラ面の負担をなくし、信楽高原鐵道の経営改善を進めるのがねらいで、甲賀市は新たに第3種鉄道事業者に、信楽高原鐵道は現在の第1種から第2種鉄道事業者に変更となる。運賃の変更はしない。

今回の公有民営化は、2月19日に同社と滋賀県、甲賀市が、地域公共交通活性化法に基づく「鉄道事業再構築実施計画」を国土交通省に申請。今月4日に認定されたもの。期間は2013年4月1日から10年間。甲賀市は滋賀県の支援を受けて鉄道用地や施設を取得・保有し、国からの補助で設備投資も行う。鉄道事業再構築実施計画での公有民営化は、鳥取県の若桜鉄道に続き全国で2例目となる。

信楽高原鐵道信楽線は、滋賀県甲賀市の貴生川~信楽間14.7キロを結ぶ非電化単線。国鉄信楽線として1933年に開業した。モータリゼーションなどの影響で慢性的な赤字を抱え、1981年には国鉄再建法に基づく特定地方交通線に指定。沿線自治体などは同線の廃止を避けるため、第3セクター方式での経営継承を決定し、1987年7月に信楽高原鐵道として再出発した。その後、1991年5月に発生した列車衝突事故や沿線人口の減少などにより、厳しい経営が続いていた。2011年度の年間輸送人員は約49万人、経常損益はマイナス約9000万円だった。

2013年3月5日(火)21時10分更新
 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 伊予鉄道7000系営業運転開始[2025年2月]
  • 京成3200形営業運転開始[2025年冬]

鉄道コムおすすめ情報

画像

高崎・盛岡に新型気動車

ハイブリッド気動車「HB-E300系」2025年度下期デビュー。八高線や釜石線などに投入。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。