JR東日本は、2004年4月から実施してきた「首都圏を中心とした降雨防災強化工事」を今月ですべて完了させる。
この取り組みは、大雨の際の運転規制を緩和する目的で、JR東日本が総額230億円をかけて、山手線や中央線や東海道線など、首都圏で特に利用者が多い12路線で対策を行っていたもの。
工事対策箇所は約650箇所で、土砂崩壊防止用のコンクリート製の格子枠や抑止杭の設置、土砂流入防止用の土砂止め柵、排水設備の整備を実施した。この対策による改正内容は、運転中止が解消されたのが3路線4区間、運転中止の基準値が向上されたのが2路線2区間、速度規制の基準値と徐行速度を向上(時速15kmから時速35km)されたのが10路線10区間。
今月17日の横浜線の運転規制改正をもって、予定していたすべての路線の工事が完了する。他路線ではすでに新しい運転規制となっており、同社によると、運転規制改正前と比較して運転中止の回数は約8割減少、速度規制の回数は約4割減少しているという。