多くの駅では、ホームを区別するために「1番線」「20番のりば」などの番号が振られています。当たり前の話ですが、この番号はホームが多ければ多いほど、数字も大きくなっていきます。
日本の旅客駅で最もホームに接する線路の数が多いのは、東京の代表駅である東京駅と、世界一の旅客数をほこる新宿駅。東京駅では、JR在来線が18線、JR東日本の新幹線が4線、東海道新幹線が6線、東京メトロ丸ノ内線が2線で、計30線。新宿駅も、各社ホーム(別名称の西武新宿駅を除く)を合計すると30線となります。ちなみに、単独事業者のみでカウントすると、新幹線・在来線あわせて21線となるJR東日本の上野駅が最多のようです。
では、東京駅と新宿駅が、番線も最も大きい数字なのかといえば、それは違います。日本の旅客駅で最も大きな数字を使う番線は34番のりば。ですが、これは東京駅などではなく、京都駅と敦賀駅に存在しています。
京都駅の34番線は、嵯峨野線(山陰本線)の列車が発着するホーム。関空特急「はるか」用ホームの30番のりば、嵯峨野線用の31~33番のりばとあわせて、他ののりばよりも少し西側にあるホーム群となっています。また、京都駅の他のホームは、在来線が0・2~10番のりば、東海道新幹線が11~14番のりばとなっており、1・15~29番のりばは欠番。30番台のホームは、もともとは「山陰1~4番のりば」と称していましたが、路線名の「山」陰と掛けて、現在の名称に変更されました。
敦賀駅の34番のりばは、特急「しらさぎ」の出発ホーム。2024年3月の北陸新幹線金沢~敦賀間開業にあわせて設置された、新幹線と接続する在来線特急用ホームの一つです。この30番台のホームは、31・32番のりばが主に列車到着ホーム、33番のりばが主に「サンダーバード」の出発ホームとして使用されています。また、既存の在来線ホームは1~7番のりば、2024年3月に新設された新幹線ホームは11~14番のりばで、京都駅と同様に、8~10番のりばよおび15~30番のりばは欠番となっています。
ちなみに、まだ先の話とはなりますが、将来的に北陸新幹線が大阪方面へ延伸した際、在来線特急発着ホームである敦賀駅の31~34番のりばは、不要な設備となってしまいます。JR西日本では新幹線延伸後について、現在は既存の1~7番のりばを発着している北陸本線や小浜線などを、在来線特急ホームのお役御免となった31~34番のりばに乗り入れさせることで、設備の有効活用や、新幹線と普通列車の乗り換え時間短縮、既存の在来線駅部分の土地の有効活用などが可能となると、過去に検討していたようです。