1回の乗車で、地下鉄、登山鉄道、路面電車の3つの要素を体験できる路線があります。京都市山科区の御陵駅から滋賀県大津市のびわ湖浜大津駅までの7.5キロを結ぶ京阪京津線です。
かつては地下区間はありませんでしたが、1997年10月12日に御陵駅の移設とともに、京都市営地下鉄東西線との共同駅として同駅が地下化開業し、地下鉄の要素が加わりました。京津線の列車は、この地下化に伴い、東西線の京都市役所前駅まで直通運転を始め、京都の中心部を走るようになったのです。御陵駅から東は地上区間になりますが、京都府と滋賀県の境界付近では勾配区間が、上栄町~びわ湖浜大津間では道路との併用軌道区間があり、変化に富むのが特徴。京都市役所前~びわ湖浜大津間約25分の間に、車窓や乗り心地を含め、さまざまな要素を楽しめます。
なお、かつての京津線には、京津三条~御陵間3.9キロの地上区間がありました。東西線との直通化と引き換えに、この区間は5つの駅とともに廃止となりました。