鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

誰でもJR東の車内放送を再現できる?製品が登場 今週一週間の鉄道ニュース

2024年10月20日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。今回はまず、「声」のニュースを取り上げましょう。

クリムゾンテクノロジーは、10月14日の「鉄道の日」にあわせ、Voidol RVCモード用ボイスモデル「元祖“乗り鉄”の神・声のマイスター 堺正幸」を同日に発売しました。

JR東日本の新幹線。自動放送の音声は、堺正幸さんが担当しています
JR東日本の新幹線。自動放送の音声は、堺正幸さんが担当しています

「Voidol」シリーズは、人の声をリアルタイムでキャラクターなどの声に変換できる製品。自分の声などを、提供されているさまざまなモデルの声に変更することが可能で、たとえば「VOCALOID」シリーズ発祥の「結月ゆかり」や「紲星あかり」など、実在の人物では由美かおるさんのモデルが、もちろん本人公認で提供されています。

今回発売されたモデルに起用された堺正幸さんは、元フジテレビアナウンサーですが、JR東日本の新幹線・特急の自動放送を担当していることでも知られています。本製品を使えば、だれでも新幹線や特急列車の車内放送を再現できるかもしれません。

Voidol RVCモード用ボイスモデル「元祖“乗り鉄”の神・声のマイスター 堺正幸」(画像:クリムゾンテクノロジー)
Voidol RVCモード用ボイスモデル「元祖“乗り鉄”の神・声のマイスター 堺正幸」(画像:クリムゾンテクノロジー)

もう1本ご紹介するのは、災害不通が続いている奥羽本線の話題。JR東日本東北本部は18日、同線の再開に際し、復旧区間を非電化区間とすると発表しました。

奥羽本線の新庄~院内間では、2024年7月の豪雨により、土砂流入や盛土のり面崩壊といった被害を受け、今も不通状態が続いています。同社では、2025年のゴールデンウィーク頃に再開を目指すとし、再開時には架線を撤去し、電気式気動車のGV-E400系(一部はキハ110系)での運用とすると説明しています。

奥羽本線新庄~院内間の再開時に投入される予定のGV-E400系
奥羽本線新庄~院内間の再開時に投入される予定のGV-E400系

JR東日本では、電化路線の一部を非電化にする方針を掲げています。たとえば磐越西線の会津若松~喜多方間は、2021年度で電車の定期乗り入れが終了しており、その後架線の撤去が進められています。電化路線は、変電所などの設備コストが必要で、電車特急や電気機関車けん引の貨物列車が走らない路線であれば、気動車に置き換えた方が低コストになる、という考えのようです。

今回被災した奥羽本線のうち、新庄~大曲間は、現在はローカル列車しか走らない区間。であれば、電化設備を撤去し、気動車に置き換えてしまっても問題ありません。同社では、「災害を受けてもより早期復旧が可能となる」とも説明しており、電化設備という地上設備を減らすことで、仮に再度被災した場合でも、復旧作業箇所を少なくできることを狙っているようです。また、今回は復旧区間のみに言及されていましたが、奥羽本線の院内~大曲間でも、今後は同様に「架線レス化」が検討されるのかもしれません。

 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

関連鉄道コらム

関連鉄道未来ニュース

鉄道コムおすすめ情報

画像

超短距離の「カシオペア」

ツアー列車「カシオペア紀行」が、11月1日に「超短距離」で運転。その区間とは?

画像

2024東武ファンフェスタ

東武鉄道南栗橋車両管区の公開イベント。今年は12月1日に開催。

画像

運休が「出雲」のみの理由は

10月14日から一部日を除き運休となっている「サンライズ出雲」。なぜ「出雲」が対象なのでしょうか。JR西日本に聞きました。

画像

今の場所にはなかった横浜駅

日本初の鉄道開業区間に含まれる横浜駅ですが、1872年当時の同駅は、現在の横浜駅とは別物でした。その歴史をたどります。

画像

西武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は西武編です。

画像

10月の鉄道イベント一覧

芸術、食欲、そして鉄道の秋。鉄道の日イベントの情報は、イベントページのカレンダーから。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。