JRグループ各社は24日、冬用の「青春18きっぷ」の概要を発表しました。
青春18きっぷは、JRの在来線全線で、普通・快速列車の普通車自由席が乗り放題となるきっぷ。新幹線や特急列車は乗車できませんが(特例区間を除く)、全国のJR線がリーズナブルな価格で乗り放題となることから、幅広い年齢層に人気があるきっぷです。
このきっぷは、これまでは5日用のみの発売となっていましたが、今回の冬版では、新たに3日用が設定されました。価格は1万円で、1日あたり約3333円。5日用の価格は1万2050円で、1日あたり2410円ですから、単価としては少し高めですが、「5日分では余ってしまう」という人にはピッタリな設定かもしれません。一方で、これまでは有効期間中は飛び飛び、つまり12月10日の次が30日、その次が1月2日、といった形でも利用可能でしたが、今回から連続3日間または連続5日間に変更されています。
そして、もう一つの大きな変更点は、複数人利用が不可能となったこと。これまでの青春18きっぷでは、1枚のきっぷを複数人で同時に利用できました。つまり、1人で5日間使うのではなく、5人で1日分のグループ行動に使用したり、あるいは3人のグループで1日、残りは1人で2日間使用する、といった具合です。それが今回から、青春18きっぷは1人でしか使えないきっぷとなってしまいました。
加えて、在来線の定期旅客列車がない青函トンネル区間で、青春18きっぷに追加することで北海道新幹線などを利用できる「オプション券」は、今回から新幹線の利用区間が新青森~木古内間に延長となりました。その一方、オプション券の価格は4500円(従来は2490円)に変更となっています。
JR東日本に、今回の変更点について理由を聞きました。3日用の設定理由について、同社広報担当者は、「長年のご利用状況を鑑み、お客さまのニーズに合った3日間用を設定した」と説明。また、これまでの青春18きっぷは、改札窓口で係員に提示するタイプのきっぷでしたが、今回「サービス提供にともなう準備が整ったため」(JR東日本の担当者)、自動改札機に対応したとしています。また、この自動改札機対応の結果、「自動改札機での判定となるため、1人1枚のきっぷが必要」になったと、複数人理由が不可能になった理由も説明しました。
2024年夏までの「青春18きっぷ」 | 2024年冬の「青春18きっぷ」 | |
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有効日数 | 5日用のみ | 3日用・5日用の2種類 |
有効期間 | 期間中飛び飛びでも利用可能 | 連続3日間または5日間 |
最終日の有効時間の期限 | 0時を過ぎて最初に停車する駅まで | 最終列車まで |
複数人のきっぷ同時利用 | 可能(同一行程に限る) | 不可 |
自動改札機 | 非対応 | 対応 |
「オプション券」新幹線有効区間 | 奥津軽いまべつ~木古内間 | 新青森~木古内間 |
2024年度冬用の青春18きっぷの発売期間は、3日用が2024年11月26日から2025年1月8日まで、5日用が2024年11月26日から2025年1月6日まで。利用期間は、いずれも2024年12月10日から2025年1月10日までとなっています。