全国には数多くの神社仏閣があり、それらの近くにある駅は、その寺社の名称を駅名に使うことが多々あります。
「神社」という表記に限っても、全国の鉄道には10の駅があります。駅から神社までの距離はさまざまですが、駅ホームからすぐに境内に入れるという意味では、京福電気鉄道(嵐電)の車折神社(くるまざきじんじゃ)駅が最も近いと言えます。阪堺電気軌道の高須神社(たかすじんしゃ)駅も、すぐ近くに同名の神社があります。
「エキナカ」に店舗や商業施設があるのは当たり前の時代になりましたが、鳥居や社殿が構内にある駅も存在します。箱根登山鉄道の塔ノ沢駅です。同駅の上りホームには、「深沢銭洗弁財天」(ふかざわぜにあらいべんざいてん)があり、参道がホームに直結。駅の外に出ることなく参拝でき、境内からは、鳥居の後方を登山電車が通るシーンを見ることもできます。アジサイも同駅の見どころの一つです。
ホームに御神木が立つ駅もあります。阪急宝塚線の服部天神駅です。服部天神宮の境内にもともとあった御神木のクスノキを残す形で駅が開設されたため、上りホームに今もその姿をとどめています。京阪電気鉄道の萱島駅は、高架ホームを突き抜ける形で、御神木のクスノキが立っている駅として有名です。高架下には、萱島神社があります。