一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。今回はまず、大きな話題となった「青春18きっぷ」のニュースからご紹介しましょう。
JRグループは24日、冬用の「青春18きっぷ」の概要を発表しました。全国のJR在来線で普通・快速列車が乗り放題となるこのきっぷ。これまでは5日用のみが発売されていましたが、今回の冬用では、新たに3日用も登場しています。さらに、これまでは改札通過時に係員へきっぷを見せる必要があったのが、今回は自動改札機の通過に対応しています。
これだけであればサービス改善となるのですが、SNSなどで多くの意見が聞かれたのは、有効日数の変更部分です。これまでの青春18きっぷ(5日用)では、ある週の土曜と日曜、その次の週の土曜~月曜といったように、5日分を分割して利用することができました。また、複数人での同時利用(たとえば5人のグループで1日分)も可能でした。しかし今回の青春18きっぷでは、有効期間は“連続”3日間または5日間に。複数人利用もできなくなったのです。鉄道ファンとしての意見はもちろん、「学生のグループが移動で使っているのをよく見ていたのに」などと、鉄道ファン以外の層への影響を心配する声もありました。JR東日本は、複数人利用が不可能となったことについて、自動改札機への対応を理由に挙げています。
ちなみに、今回の青春18きっぷでは、有効期間の最終日は最終列車まで使用できるようになったことも変更点。これまでは0時を過ぎた最初の停車駅まで有効とされていたため、地味ながらもメリットのある変更となっています。
もう一つ、大きな話題となったのは、京浜急行電鉄のダイヤ改正。同社や、直通先の京成電鉄などは、11月23日にダイヤ改正を実施すると、今週22日に発表しました。
京急のダイヤ改正で大きなポイントは、座席定員制列車「イブニング・ウィング号」が、新たに京急蒲田駅、京急川崎駅、横浜駅に停車となること。これまでの同列車は、1992年の運転開始以来(当時は「京急ウィング号」)、品川~上大岡間はノンストップで走る列車でした。これが新たに横浜駅などにも停まるようになる一方、停車駅は通常の快特と同じものに。また、この変更により、横浜駅を通過する下り定期列車は消滅することとなりました。
なお、京急では朝ラッシュ時にも上りの「モーニング・ウィング号」を運転していますが、こちらは停車駅の変更はありません。上り列車に限っては、ダイヤ改正以降も横浜駅を通過する定期列車が残ることとなります。