首都圏のJR在来線では、多くの駅で「発車メロディ」が使われています。そのメロディですが、一部のターミナル駅で新たな曲へと変更する動きが続いており、鉄道ファンの間で話題となっています。
この改変の皮切りとなったのは、10月9日に変更された横浜駅。次いで、10月24日には新宿駅で、10月31日には東京駅で、それぞれメロディが変更されました。3駅では一部で同じ曲が採用されましたが、横浜駅で変更された時点では、それまでにない「謎の新曲」だったこともあり、「前の方がよかった」「意外と良い曲」と、SNSではさまざまな意見が見られました。
鉄道コムでは、JR東日本の広報担当者に、今回のメロディ変更について取材しました。
まず、発車メロディ変更の理由については、「駅の放送設備の更新などに伴い不定期に変更を行っているものであり、東京駅や横浜駅を含めました、弊社のいずれの駅における変更につきましても基本的に同様となります」との回答。曲名や作曲者については、「各曲につきましては社内で管理名称を付して区別をしておりますが、本日時点では、その他の詳細につきまして公表の予定はありません」とのことでした。
SNSでは、今回の変更理由について、「方面別に曲を統一しているようだ」といった声や、「楽曲使用料削減のためではないか」といった推察が投稿されています。これについて聞いたところ、前者については「弊社の他の駅にて不定期に変更を行う際と同様に、社内で多面的に検討を行い決定をしております」と説明。使用料削減については「そのような事実はありません」とのことでした。
また、今後の他駅での変更予定については、「不定期に変更を行っているもの」とのことで、具体的な予定の説明はありませんでした。同じ内容をJR東日本の横浜支社に取材しましたが、「現時点では未定でありますが、今後の設備計画等を踏まえて変更を行う可能性はあります」と、こちらも明言は避けていました。
今回の変更対象となったメロディのうち、東京駅の東海道線ホームのものは、同駅でしか聞くことができない曲でした。また、東京駅京葉線地下ホームのメロディは、曲自体は他の駅で残っているものの、メロディ変更は同ホームが開業してから初めてのこと。また、同駅独特の「地下に響くメロディ」が聞けなくなったことで、これを惜しむ声がSNSで見られました。