鉄道コム

鉄道コらム

仙石線向けE131系には「先頭部の扉」がない? JRに聞くその理由

2024年12月24日(火) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

JR東日本東北本部は21日、仙石線の新型車両として、E131系を導入すると発表しました。

仙石線に投入する予定のE131系(イメージ)(画像:JR東日本)
仙石線に投入する予定のE131系(イメージ)(画像:JR東日本)

E131系は、2021年にデビューした、ワンマン運転対応の一般型車両。これまでに、首都圏の房総エリア、相模線、宇都宮・日光線、鶴見線に投入されてきました。今回発表された仙石線向けのグループは、同形式では初めて首都圏以外向けに製造される車両となります。

この仙石線向けのE131系は、房総エリアなどに投入された車両と似ています。しかし、イメージ画像をよく見ると、先頭部に貫通扉がついていないようです。

房総エリア向けのE131系。仙石線向けと異なり、貫通扉がついています
房総エリア向けのE131系。仙石線向けと異なり、貫通扉がついています

JR東日本東北本部に聞くと、仙石線向けのE131系では、イメージ画像の通り、先頭部の貫通扉は設置しないとのこと。理由については、このE131系は4両編成で製造し、従来車の205系と同様、連結運転を実施しないためだといいます。

E131系は、房総エリア向け、相模線向け、宇都宮・日光線向けが貫通扉つきで製造されていましたが、鶴見線向けでは貫通扉は使用しないため、それらしきデザインはあるものの、実際にはダミーとなっています。仙石線向けも、鶴見線向けと同様、従来のE131系のデザインを残しつつ、不要な装備を省略した、ということのようです。

鶴見線向けのE131系。先頭部に貫通扉があるように見えますが、実際にはダミー。扉としての機能はありません
鶴見線向けのE131系。先頭部に貫通扉があるように見えますが、実際にはダミー。扉としての機能はありません

ちなみに、これまで仙石線で活躍してきた205系は、首都圏の山手線などから転属してきた、いわば中古車でした。加えて、205系が置き換えた103系も、首都圏から転属した中古車。このように、仙石線は中古車ばかりが使われる路線でした。JR東日本東北本部の広報担当者によると、今回導入するE131系は、国鉄時代、JR発足後を通して、仙石線では初の新車導入だということ。厳密には、国鉄による買収前に仙石線を建設した私鉄の車両や、仙石線を一部で経由する「仙石東北ライン」の車両など、同線区向けの新車が存在しなかったわけではないのですが、仙石線利用者には待望の、ピカピカの新車導入となります。

仙石線向けE131系は、2025年度の冬に営業運転を開始する予定。4両編成14本を順次投入し、205系を置き換えていきます。

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムお知らせ

画像

抽選でSDカード等プレゼント

年に1度の鉄道コムアンケート実施中。ご回答者の中から抽選で賞品を進呈します

鉄道コムおすすめ情報

画像

仙石線にE131系

4205系の置き換え用として、2025年度冬ごろに導入。導入完了後は、仙石線はワンマン運転に。

画像

「岡山うずしお」廃止理由は?

2025年3月のダイヤ改正で、岡山駅発着の「うずしお」が廃止に。その理由をJR四国に聞きました。

画像

ノロッコ号2025年度終了

JR北海道の「ノロッコ号」現行車両、2025年度で運転終了に。車両の老朽化が理由で。

画像

新幹線の「第2総合指令所」とは?

東海道・山陽新幹線の「指令所」機能が、訓練のために大阪に。なぜ? その訓練の模様をご紹介。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

12月の鉄道イベント一覧

2024年も残りわずか。師走の鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。