関水金属は、同社の鉄道模型ブランド「KATO」の製品として、「EF65 1118 レインボー塗装機」を再生産し、1月23日に発売します。
EF65形は、国鉄時代に開発された直流型電気機関車。旅客列車や貨物列車で広く使われており、国鉄分割民営化では、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR貨物に引き継がれました。
1118号機は、JR東日本に引き継がれた車両のうちの1両。もともとは青色とクリーム色の標準塗装でしたが、1997年以降には、赤色の車体に、側面に大きく「EF65」と描いた塗装となりました。
この1118号機の特徴的なデザインは、「スーパーエクスプレスレインボー」のけん引機用として施されたもの。スーパーエクスプレスレインボーとは、国鉄時代に12系・14系を改造して生まれたジョイフルトレインで、尾久客車区(現:尾久車両センター)に配置されていました。車両は白と赤の2色塗りで、中間の1両を除き、斜めのストライプとなるデザインでした。このジョイフルトレインをけん引する機関車も、客車と統一感を持たせた塗装とされたのです。ジョイフルトレインと塗装をそろえた専用機関車は、JR東日本の「オリエントサルーン」「やすらぎ」のほか、JR東海の「ユーロライナー」、JR西日本の「ゆうゆうサロン岡山」、JR四国の「アイランドエクスプレス四国」、JR九州の「パノラマライナーサザンクロス」(いずれも改造は国鉄時代)と、他社でも見られました。
スーパーエクスプレスレインボーの専用機は、当初はEF65形1019号機、EF81形95号機の2両でした。しかし、EF65形1019号機は1998年に廃車に。その代替として、1118号機が新たに専用機塗装となりました。
なお、ジョイフルトレインと塗装をそろえた機関車は専用機とも呼ばれますが、ジョイフルトレインのけん引以外の仕事に就かなかったわけではありません。EF65形1118号機は寝台特急「瀬戸」や首都圏の臨時列車などで、EF81形95号機は寝台特急「北斗星」や「カシオペア」のけん引などで使われたこともありました。
EF65形1118号機は、残念ながら2015年に廃車となり、今では実車を見ることはできません。しかしながら、模型ではいつでも元気に走る姿を楽しめます。
KATOブランドで再生産されるEF65形1118号機の鉄道模型では、2000年~2006年の仕様を再現。価格は8800円です。