2021年3月に房総エリアでデビューした、JR東日本のE131系。さらに、2021年秋ごろには相模線、2022年春ごろには宇都宮・日光線への導入も発表されました。
E131系は、比較的短編成かつワンマン運転に対応した車両。主力路線向けのE235系のようにモニタ装置「INTEROS」を搭載せず、機能を抑えた「MON」を採用するなど、閑散路線向けにコストを抑えた設計となっています。
ローカル線向け車両として運用範囲が拡大することとなるE131系。相模線や宇都宮・日光線に続く投入線区は、どこになるのでしょうか?
房総向け車両の報道公開の際、同社の車両技術センター所長は、E131系を新規開発した理由について「比較的短い直流電車を使っている路線は多数あるので、今後の展開に際し、拡張性が効くさまざまなシステムを盛り込むため」と説明していました。
これを踏まえると、やはり房総エリアや相模線同様、2~4両編成の車両が使われる線区が濃厚です。たとえば、現在も205系が使われている鶴見線や南武支線、仙石線などが候補と考えられそうです。
ただし、他線区からの車両転入によって、これら路線の車両置き換えが進められる可能性もあります。たとえば、2024年度以降に京浜東北線へ新型車両を導入してワンマン運転を開始する、という報道が2020年になされたこともあり、これが実現した場合にはE233系が各線へ転属することも考えられます。
また、鶴見線などでは、燃料電池ハイブリッド車両のFV-E991系が実証試験を実施する予定です。しかしながら、こちらは営業運転の実績が無い新技術の搭載車両。実用化に向けてはさらに時間が掛かると思われるため、鶴見線などですぐにFV-E991系への置き換えが進むことは難しいと考えられます。