鉄道コム

鉄道コらム

「ドクターイエロー」引退したはずでは……? 2月も走る「黄色い新幹線」、その理由とは

2025年2月2日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

東海道・山陽新幹線の黄色い新幹線「ドクターイエロー」。正式には「新幹線電気軌道総合試験車」というこの車両は、東海道・山陽新幹線の電気設備や軌道(線路)の状態を走りながら確認できる、「新幹線のお医者さん」のような存在です。

2025年1月に検測運転を終了した、923形「ドクターイエロー」T4編成
2025年1月に検測運転を終了した、923形「ドクターイエロー」T4編成

鉄道ファン以外にも人気があるドクターイエローですが、JR東海では、保有していた車両の老朽化にともない、2025年1月に検測運転を終了すると発表。1月28~29日には、窓に「ありがとう」と装飾された状態で走り、無事ラストランを迎えました。

しかし2月2日、ドクターイエローは当たり前のように、東海道新幹線を走行していました。引退したのではなかったのでしょうか?

実は、東海道・山陽新幹線のドクターイエローは、2編成が存在しています。2025年1月に検測運転を終了したのは、JR東海が保有するT4編成。残るもう1本は、JR西日本が保有するT5編成で、こちらは2027年以降に検測を終了する予定です。つまり、JR西日本持ちのドクターイエローは、あと2年ほどは走行シーンを見られるということになります。

同じドクターイエローですが、こちらはJR西日本が保有するT5編成。2027年までは現役の予定です
同じドクターイエローですが、こちらはJR西日本が保有するT5編成。2027年までは現役の予定です

T4編成とT5編成は、黄色い車体に青帯の7両編成という点は同じですが、アンテナの数や装着する台車など、細かい部分に違いがあります。一方、運用範囲が両編成で異なるというわけではなく、T5編成はJR西日本所有の車両でありながら、普段はJR東海の大井車両基地をベースとしています。

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

新型新幹線「E10系」開発発表

次期東北新幹線車両として開発。2027年秋以降に落成し、2030年度内に営業運転を開始。

画像

荷物輸送専用の新幹線

荷物輸送サービス「はこビュン」の専用車両。E3系を改造し、2025年秋に投入予定。

画像

「元新京成車」扱いどうなる?

4月1日の京成電鉄と新京成電鉄の合併後、元新京成車はどうなる? 京成に取材しました。その将来の分析も。

画像

80000系で崩れた「伝統」とは

東武鉄道の80000系では、同社一般車のある「伝統」が崩れました。その理由とは?

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

3月の鉄道イベント一覧

ダイヤ改正の3月到来。鉄道旅行や撮影の計画は、鉄道コムのイベント情報で。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。