交通新聞社が発行してきた「小型全国時刻表」。このコンパクトな時刻表は、7月20日に発売された2021年8月号をもって休刊となります。
小型全国時刻表は、前身の「総合時間表」以来、60年以上の歴史を持つという時刻表です。B6変型判というハンディタイプで、全国のJR線(一部駅は省略)や私鉄有料特急などを掲載する、旅行時に携帯しやすい時刻表です。
交通新聞社では、休刊の理由について「諸般の事情により」としていますが、近年はスマートフォンアプリなどの普及により、販売部数が減少していたと考えられます。また、2020年には新型コロナウィルス感染拡大の影響で、同年6月号が休刊となっていました。
また、同社が発行する「高速バス時刻表」も、小型全国時刻表と同じ理由で、「2020~21年冬号」を最後に休刊となることが発表されています。紙媒体の需要減に加え、新型コロナウィルスの影響で刻々と変化する運行計画には、紙媒体では対応が難しいことが背景にあるようです。
なお、同じく交通新聞社が発行する「全国版コンパス時刻表」は、今後も発行が継続されます。こちらは小型全国時刻表よりもサイズが大きいもので、全国(大都市圏除く)のJR線全駅が省略されずに掲載されており、小型全国時刻表と同じく旅行者に愛されています。