一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。今回はまず、人気の新幹線のグッズについてご紹介します。
JR東海グループのJR東海リテイリング・プラスは21日、500系新幹線が東海道新幹線および「のぞみ」定期運用から撤退して15年を迎えるのにあわせ、500系グッズを販売すると発表しました。500系の東海道新幹線ラストランとなった「のぞみ」29号の出発シーンを再現する「サウンドアクリルスタンド」や、500系先頭車には先頭部の乗降ドアがないことを知らせる看板をモチーフにしたクリアファイルなど、3種類の商品が登場します。


東海道新幹線を走ってきた歴代車両のうち、500系だけは、国鉄やJR東海が開発に関わっていないJR西日本オリジナルの車両でした。JR東海グループでは、これまでにも東海道新幹線のグッズが数多く販売されてきましたが、500系がその商品のラインナップに含まれることは、ゼロではないにせよ非常に少なくなっていました。鉄道ファンからは「まるでJR東海が無視しているようだ」と言われることもあり、時には「JR東海が500系を嫌っていたから」とまで評されることも……。ただ、公式な回答ではないのですが、筆者が500系についてJR東海の関係社員に以前聞いた際には、「JR西日本さんの車両なので、JR東海の車両と違って許諾を取る必要がある」という話が。実際のところは、「別会社の車両だから」以上の意味はないのかもしれません。
500系グッズは、500系の東海道新幹線ラストランと同じ、2月28日に発売。JR東海リテイリング・プラスのオンラインショップのほか、東京駅、新横浜駅の一部構内店舗でも、一部グッズが販売されます。
もう一つご紹介するのも、JR東海の高速鉄道のニュース。とはいえ、こちらは引退した車両ではなく、未来の話です。JR東海は20日、超電導リニアの試験車両として、新たな中間車を導入すると発表しました。

この中間車は、L0系改良型試験車をさらに改良したもので、車両表面の摩擦低減や、台車周りの構造改善、液体ヘリウムなしで冷却できる「高温超電導磁石」専用の車両構造などを盛り込んでいます。
また、特徴的なのはその見た目。JR東海の新幹線車両では、「ドクターイエロー」を除き、白地に青帯というデザインが、超電導リニアを含めて踏襲されてきました。一方、今回の中間車は、車体はなんと無塗装の銀色。そして帯色は金色です。帯は「高速に流れる光をイメージした」ということで、未来感のあるデザインとしたといいます。
「M10」(えむじゅう)と呼ばれるこの中間車は、2025年夏に走行試験を開始する予定。既存のL0系と組み合わせて試験走行を実施するといいます。