鉄道が発達している日本では、長距離列車から都市部の近郊列車まで、長編成の列車が多数運転されています。それでは、日本で一番長い列車は何なのでしょうか?
まずは旅客列車から。鉄道の王様、新幹線では、東北・秋田新幹線の「はやぶさ」「こまち」が、東京~盛岡間を17両編成で連結運転しており、両数ではこれが日本一です。一方、長さで見ると、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」などで使われるN700系、N700Sが、約404メートルと最長。新幹線の車両は全長25メートルが基本ですが、「こまち」で使われるE6系は、在来線直通用として全長が約20メートルと短いため、E5系・H5系と連結した場合でも、N700系などにわずかに届かない約401メートルとなっています。
在来線ではどうでしょうか。東海道本線や常磐線など、首都圏の近郊路線では15両編成で運転されているものがあり、在来線旅客列車ではこれが最長。編成長は約300メートルに及びます。なお、特急列車で最長なのは、東海道本線などの「踊り子」「湘南」と「サンライズ瀬戸・出雲」。いずれも最大14両編成で運転されています。
私鉄で最長となるのは、京浜急行電鉄の優等列車。ラッシュ時には品川~金沢文庫間で最大12両編成で運転されています。なお、京急の車両は1両が約18メートルとJRの車両より短く、12両編成では全長約216メートルとなります。
というわけで、日本で最も長い列車は「はやぶさ」「こまち」または「のぞみ」……かというと、実はさらに長いものがあります。それは貨物列車。東海道・山陽本線などの幹線系統では、コンテナ貨車だけで最長26両編成、機関車を含めると27両編成で運転されるものも。さらに、山陽本線の勾配区間、通称「セノハチ」では、後押しする機関車を連結するため、最大28両編成、全長約560メートルという、新幹線よりも長い編成が組まれています。