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「りょうもう」の先代車両1800系、今も生きる改造車

2021年8月9日(祝) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

東武300型(左)と1800系(右)
東武300型(左)と1800系(右)

浅草駅と赤城・伊勢崎方面を結ぶ、東武鉄道の「りょうもう」。現在は特急列車としての運転ですが、現役の200型・250型へ車両が置き換えられる前には急行列車(現在の急行とは別物)として運転されていました。この急行列車時代の「りょうもう」に使用されていたのが、先代車両の1800系です。

この1800系は、1969年から1998年まで「りょうもう」で活躍。その後も、一部は通勤型に改造されたほか、1編成は団体臨時列車などの波動用車両として用いられましたが、2018年に全ての運用を終え、形式消滅となりました。

しかしながら、かつて1800系だった車両は、今も350型として数編成が活躍を続けています。

「りょうもう」から撤退した1800系は、6両編成4本が日光線方面の急行用車両として改造を受け、6両編成2本が300型、同2本を組み替えた4両編成3本が350型となりました。100系「スペーシア」のデビュー時や、快速用車両の6050型のように、ジャスミンホワイト地にパープルルビーレッドとサニーコーラルオレンジの帯を入れ、外観を一新した300型・350型は、急行「きりふり」「ゆのさと」「南会津」「しもつけ」などのほか、夜行列車「スノーパル」や「尾瀬夜行」などで運用され、100系「スペーシア」をサポートする立ち位置となりました。

300型・350型と同じ配色の、「スペーシア」デビュー時塗装
300型・350型と同じ配色の、「スペーシア」デビュー時塗装

しかしながら、東武鉄道の急行列車は減少傾向となっており、2017年の500系「リバティ」導入にあわせたダイヤ改正で、300型の定期運用が消滅。350型も、2020年のダイヤ改正で「しもつけ」が廃止されたことで、現在は土休日運転の「きりふり」のみの運用となっています。

かつて両毛エリアの優等列車で活躍し、後に日光エリアへも足を広げた1800系の一族。その終焉の時が近づいているのかもしれません。

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