近畿日本鉄道は、4月15日に発表した運賃値上げのプレスリリースにおいて、新型車両の導入について触れました。
近鉄では、ここ10年以内には50000系「しまかぜ」、80000系「ひのとり」といった新型車両を導入しています。しかし、これらはいずれも特急用の車両です。一般型車両としては、2001年にデビューした9820系が最新。最後に落成した車両も、2008年の9820系の9830編成が最新となっており、2022年時点で約14年間も一般型車両の導入がありませんでした。
今回の発表では、2023年度から2025年度にかけて、車両置き換えと車内防犯カメラの導入に約180億円を投資するとのこと。車両置き換えについては、新造から55年を超えた高経年車両など、昭和40年代に製造した約450両を対象に、2024年度以降に順次更新していくとしています。
なお、置き換え対象は約450両となっていますが、「お客様のご利用状況を見極めたうえで、必要分を順次新型車両に置き換える」としており、コロナ禍で鉄道利用者が減少した現状を踏まえると、運用削減によって一定数は置き換え対象外の引退となる可能性もあります。
また、大阪線や奈良線とともに近鉄路線網の根幹を担う名古屋線系統では、2000年代には一般型車両の新車投入がありません。今回の新型車両導入は名古屋線も対象となるのか、早くもファンの間で話題となっています。