経営分離などで変化はあるものの、まだまだ長大な路線を多く持つJRの旅客各社。一方で短距離な路線も少なからずあり、起点または終点となる駅から乗ると、隣の駅でいきなりその路線が終わってしまうものもあります。
その路線の1つは、宮崎空港駅と日南線の田吉駅を結ぶ宮崎空港線。宮崎空港へのアクセス線として1996年7月に開業しました。駅は宮崎空港駅、田吉駅の2つで、両駅間の営業キロは1.4キロになります。旅客用のJR路線で2キロに満たないのは宮崎空港線のみ。普通列車の所要時間は2~3分です。2駅のみなので平均をとるには及びませんが、JR路線での駅間平均距離のランキングにあてはめると、小野田線の1.39キロに続き8番目になります。
国土交通省監修「鉄道要覧」に掲載されている「線名」に基づいた場合、宮崎空港線の次に短いのは、桜島線の4.1キロ。3位はJR四国の内子線(5.3キロ)、4位は池袋~赤羽間の赤羽線(5.5キロ)と続き、会社で路線を分ける定義に沿うと、JR九州の山陽線(6.3キロ)が5位になります。次いで、8.5キロで並ぶのが鳴門線と博多南線。博多南線も博多駅と博多南駅の2駅のみの路線です。
1つの路線のみを持つ鉄道会社で見た時は、2002年10月に開業した芝山鉄道の芝山鉄道線が国内最短です。成田空港の地下を走る線で、駅は東成田駅、芝山千代田駅の2駅のみ。両駅間は2.2キロです。
その線の端から端までをすぐに行き来できるのが、こうした短距離路線のポイント。アクセスしにくい路線もありますが、鉄道旅行のテーマの1つとして極めてみるのもいいと思います。