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リニア建設の残土、どこへ行く?

2021年11月23日(祝) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

JR東海が建設を進めている、リニア中央新幹線。現在は品川駅から山梨県や長野県を通り名古屋駅までを結ぶ区間の工事が進められていますが、そのほとんどはトンネル区間となっています。

トンネル工事で課題となるのが、掘削する際に発生する残土です。郊外では自動車によって運び出すことができますが、都市部ではスペースの都合や交通量増大による周囲環境への影響といった理由で、それが困難なこともあります。

そこでJR東海が採った方策が、自動車ではなく貨物列車で輸送するというもの。神奈川県の梶ヶ谷貨物ターミナル駅横で進められている工事の発生残土が対象となっています。発生した残土は、専用のコンテナに残土を積み込んだ上で、1日3本が設定されている貨物列車によって、鶴見線の扇町駅へと運ばれています。

リニア残土輸送用の貨物列車
リニア残土輸送用の貨物列車

梶ヶ谷貨物ターミナル駅では以前より、川崎市の家庭ごみを輸送する貨物列車「クリーンかわさき号」が始発駅として設定されていました。このリニア残土輸送列車は家庭ごみと残土という違いはありますが、不用品をコンテナで輸送する列車として、クリーンかわさき号のノウハウが活かされています。

梶ヶ谷貨物ターミナル駅横のリニア中央新幹線建設工事現場
梶ヶ谷貨物ターミナル駅横のリニア中央新幹線建設工事現場

ちなみに、発生した残土は、最終的には埋め立てなどに使われるとのこと。梶ヶ谷で発生した残土は、当初は千葉県の採石場で使われ、後には川崎港東扇島の埋め立てにも活用される計画。また、横浜港の本牧ふ頭付近に建設する新本牧ふ頭でも、リニア残土が活用される予定となっています。

 

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