いよいよ年末となり、2021年分の「ふるさと納税」の納付期限が近づいてきました。自分の自治体以外へ納税の代わりに寄付ができ、返礼品が貰えるというふるさと納税ですが、食品や工芸品といった名産品のほか、鉄道関連の返礼品を設定している自治体もあります。それも、グッズや乗車券といった一般的なものに加え、めったにできない体験プランも用意されているのです。
高知県四万十市や秋田県由利本荘市では、それぞれ土佐くろしお鉄道、由利高原鉄道の貸切乗車権を提供。三重県四日市市では、四日市あすなろう鉄道の駅長体験プランを用意しています。さらに、石川県穴水町ではのと鉄道の、群馬県前橋市では上毛電鉄の、車両運転体験という、鉄道ファン垂涎の返礼品があります。面白いところでは、大阪府貝塚市が用意する、水間鉄道のヘッドマーク掲出権。オリジナルのヘッドマークを製作し、車両前面に10日間掲出できるというものです。
コロナ禍なので外出は……という方でもご安心を。返礼品にはグッズなども用意されています。たとえば、鳥取県八頭町では、若桜鉄道で使われている「信号手旗」を提供。また、鉄道模型ブランド「KATO」の関水金属が所在する埼玉県鶴ヶ島市では、KATOの鉄道模型が返礼品として多数用意されています。
ところで、ふるさと納税については賛否両論がありますが、寄付を受ける地方自治体や、その地域を走る鉄道路線にとっては、沿線住民以外からも支援を受けられることになります。ふるさと納税では寄付者が使い道を選択でき、公共交通などのインフラ対策という選択肢を用意している自治体も。遠方に住んでいる人でも、間接的に地方の鉄道会社を応援できるのも、ふるさと納税の醍醐味です。