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創業時の名称が復活、2022年度に富士急行の鉄道事業分社化へ

2022年1月1日(祝) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

山梨県や静岡県を中心に事業を運営している富士急行では、2022年4月1日に鉄道事業を分社化します。

鉄道事業が分社化される富士急行
鉄道事業が分社化される富士急行

鉄道事業のほか、バス事業や「富士急ハイランド」などのレジャー事業などを多角的に経営している富士急グループ。富士山周辺の公共交通を幅広く手掛ける同グループですが、傘下のバス事業は分社化の方針が立てられ、2020年には全て子会社による運営となりました。富士急グループでは、富士急行本体はグループ経営を中心とし、グループ各社が事業経営に特化した事業体制へ移行する方針を立てており、鉄道事業の分社化はこれに基づくものとなります。

同様のグループ経営会社と事業運営会社を分割する手法は、東急(東急電鉄)や近鉄グループホールディングス(近畿日本鉄道)、阪急阪神ホールディングス(阪急電鉄)といった巨大グループ企業が採用しているもの。鉄道事業自体は小規模な富士急行ですが、山梨県、静岡県に留まらず、東京都内でもバスなどを運営するような幅広い事業を営んでいる同社グループも、経営の機動性を向上させるべく分社化に至っています。

ちなみに、分社化後の鉄道事業を引き継ぐ準備会社は、2021年5月に100パーセント子会社の「富士山麓電気鉄道」として設立されています。この社名は、1929年の富士急行線開業時に使用していた社名と同じもの。分社化後も同じ社名が使用されるかは不明ですが、「富士山に一番近い鉄道」として今後も鉄道事業の経営を続けていくという同社の鉄道に掛ける思いが伝わります。

 

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