競馬場では、レースの発走前にファンファーレが流されます。「ドラゴンクエスト」関連の曲を作曲したすぎやまこういちさんの作品や、「笑っていいとも!」テーマ曲や「エヴァンゲリオン」のBGMなどを作曲した鷺巣詩郎さんによるものなど、さまざまなファンファーレが用意されていますが、その中には年に1回しか使用されない、「電車の警笛」のファンファーレがあります。
そのファンファーレが使用されるのは、中京競馬場で開催される「名鉄杯」。その名のとおり、名古屋鉄道が協賛しているレースで、ファンファーレとして名鉄の「ミュージックホーン」がアレンジされ使用されているのです。
さらに面白いのは、場内のモニターに名鉄の車両が表示されること。ミュージックホーンを搭載した名鉄の特急車両が画面を駆け抜けるのですが、その車両は7000系「パノラマカー」と1000系「パノラマSuper」の4両編成旧塗装。いずれも既に引退した車両ですが、競馬場では未だに「現役」となっているのです。
中京競馬場では、このミュージックホーンを初めて搭載した「パノラマカー」が展示されています。パノラマカーは、名鉄の舞木検査場でも保存されていますが、こちらは公開されるのはイベント時のみ。中京競馬場も競馬開催時しか見学はできませんが、舞木検査場よりは見学は容易。さらに場外馬券発売所としての開放時には、運転室へ入りミュージックホーンを鳴らすこともできます(2022年3月現在は新型コロナウィルスの影響で中止となっています)。
ミュージックホーンが流れる名鉄杯、2022年は3月26日に開催されます。