車両の引退に、大手私鉄の中古車導入の話題も。今週一週間(5月9日~15日)のニュースから、鉄道コム注目の話題をご紹介します。
西武ホールディングスが12日に公開した、西武グループ中期経営計画(2021年度~2023年度)の取り組みに関する発表の中で、「新造車両に限らず、環境負荷の少ない『サステナ車両の導入』を進め、省エネ化、固定費削減を前倒しで実現」の文言が盛り込まれました。
同社が「サステナ車両」と呼ぶ車両は、「無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲渡車両を当社独自の呼称として定義」したといい、つまりは他社から譲受した中古車両です。大手私鉄が中古車両を導入した例は、名古屋鉄道が東京急行電鉄から購入した3880系などがあり、皆無ではありません。しかし、鉄道ファンからは驚きの声が上がっており、同発表に盛り込まれた「JR東日本との鉄道事業の連携の検討」という内容とあわせ、SNSでは話題を呼んでいます。
JRグループ関連では、機関車のニュースが話題となりました。
JR貨物では、吹田機関区での特別公開イベント開催の発表において、EF66形27号機が定期運用を終了していたことを告知しました。27号機は、EF66形0番台で最後の現役車両だった車両。かつてブルートレインの先頭に立った姿を彷彿とさせるスタイルが、ファンの人気を集めていました。
13日には、JR東日本が事業用車両のGV-E197系・E493系の量産車投入を発表。2023年度から順次導入すると告知しました。両形式は、ともに国鉄時代製造の機関車を置き換えるための車両。量産車の導入によって、EF64形やDE10形などの機関車が置き換えられることとなります。
JR貨物では、EF65形やEF64形の全般検査(およそ6年毎に実施する検査)を既に終了しており、タイムリミットまでのカウントダウンが始まっている状況。JR東日本でも置き換え用車両の登場が告知され、今後ますます国鉄型機関車の活躍の場が減ることが考えられます。