今週一週間(7月25日~31日)の鉄道の話題の中から、鉄道コム注目の内容をお届けします。
小田急電鉄は25日、特急ロマンスカーの50000形「VSE」を、1本まるごと貸切利用できるプランの受付を開始しました。
VSEは、2022年3月に定期運用を終了した、展望席つきのロマンスカー。2023年秋ごろまではイベント列車で使用されることとなっていますが、今回このVSEを個人でまるごと借りることができる企画が設定されました。行程は新宿発着と新宿発小田原行きの2パターンで、いずれも普段は入線できない車両基地へも訪れます。
気になる価格は、新宿発着が142万円、新宿発小田原行きが96万円。決して気軽に利用できるものではありませんが、結婚式や仲間うちでのパーティーなど、参加者が多い企画であればお手頃になりそう。また、この金額が用意できるのであれば、一人での利用も可能のため、「VSE」への愛が試されているのかもしれません。
もう一つご紹介するのは、29日に東急電鉄が発表した、東横線への「Q SEAT」の導入。2023年度以降の導入が予定されています。「Q SEAT」は、現在は大井町線系統で提供されている有料着席サービス。大井町線では急行用車両の7両編成中1両をロング・クロス転換車両とし、夕夜間の下り列車でサービスを提供しています。
ここで少し気になるのが、「Q SEAT」のサービス提供は実質的な減車になるのでは、ということです。というのも、現在は最長で10両編成で運転されている東横線ですが、同線の「Q SEAT」は、一部の10両編成に対し、4・5号車に連結するため。現在10両編成の車両の2両を「Q SEAT」へ置き換えると、一般利用者が乗車できる車両は2両分減ってしまうこととなります。
とはいえ、たとえば8両編成の車両への増結であれば、事実上の減車とはなりません。どのような方策が採られるのかは不明ですが、東横線での詳細なサービスについては、今後改めて発表される予定です。