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消えた都電7000形の記憶 自販機に残された思い出

2022年9月5日(月) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

都電荒川線7000形。都電最後のツリカケ駆動車として知られ、2017年春に引退しました。現在は7700形への改造、豊橋鉄道への譲渡など、新たな環境で日々を過ごす車両もありますが、ほかにも変わった形で、7000形の思い出が残されているところがあります。

その場所は東京都北区、王子駅前停留所近くのショッピングセンター。この入口にある自動販売機の1台が、7000形を模したものになっています。都電の沿線に残る、同車の数少ない面影のひとつといえるでしょう。

7000形をイメージした自動販売機
7000形をイメージした自動販売機

車両番号は7002、塗装はクリーム色とグリーンとなっており、晩年の標準カラーを最後まで維持した車両をイメージしています。行先表示は「北区の自動販売機前」で、地域にゆかりのある商品が売られているようです。また、近くを走るJR京浜東北線の車両も小さくデザインされており、そちらとも仲よく(?)やっていることがうかがえます。

近年は鉄道車両デザインの自動販売機も増えていますが、鉄道施設から離れた場所への設置は、まだ珍しいものと思われます。地域から愛され、引退後もこのように思い出が残されることは、ファンとしてはとても喜ばしいことではないでしょうか。

ちなみに7000形は、数両が首都圏を中心とした公園などに保存されているほか、トップナンバーの7001号車が荒川車庫に残っています。これが今後、イベントなどで登場するのか、その活用に期待したいところです。

都電7000形最末期のカラーバリエーション。真ん中が自販機のモデルカラーです
都電7000形最末期のカラーバリエーション。真ん中が自販機のモデルカラーです
 

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