鉄道コム

鉄道コらム

列車、乗客を見守り70年 浜松町駅のオシャレな小便小僧

2022年10月8日(土) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

羽田空港への玄関口のひとつとして賑わう、浜松町駅。同駅のJR線ホームの片隅に、小便小僧がいることをご存知でしょうか。

彼が佇むのは、3・4番線ホームの品川寄り先端。設置は1952年で、70年という長い歴史があります。

秋祭り仕様のファッションでキメる小便小僧
秋祭り仕様のファッションでキメる小便小僧

そのきっかけは、鉄道開業80周年の節目でした。戦後の混乱が残る当時、浜松町駅の駅長が記念碑になるものの設置を考えたそうです。駅長がこの件について国鉄(当時)の嘱託歯科医に話したところ、歯科医の持ち物である小便小僧の譲渡が提案されます。駅長はこれを受け入れ、ホームの端に設置したのです。最初、彼は陶器製でしたが、1955年に現在のブロンズ像に変わりました。

この小便小僧、「オシャレ」なことで知られています。彼は頻繁に服を替えており、季節のトレンドを意識したファッションをいつもキメているのです。小便小僧界のファッションリーダーと言ってもよいでしょう。オシャレになったのは、1955年頃のこと。最初は、乗客の女性が個人で服を作っていました。彼女の逝去後、数年のブランクを経て、ボランティア団体「手芸グループ あじさい」の方々が衣装づくりを引き継ぎ、いまに至ります。

多彩な衣装に身を包み、列車と乗客を見守って70年。彼の日々は、これからも続いていくのでしょう。2022年10月には、70周年記念のイベントも企画されています。この秋、歴史あるオシャレなモニュメントに、会いに行ってみませんか。

 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

高崎・盛岡に新型気動車

ハイブリッド気動車「HB-E300系」2025年度下期デビュー。八高線や釜石線などに投入。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。