駅名の字数に着目して路線図を眺めていると、2文字の駅が延々と続く区間があったり、その路線の全駅が字数の多い駅だったりという例がいくつかあることに気付きます。そうした例の1つとして、3文字の駅が9つも続く区間というものも。今回はそれらを紹介します。
1例目は、京王井の頭線。渋谷から吉祥寺へ各駅停車で行くと、池ノ上から高井戸まで9つ続けて3文字の駅に停まります。井の頭線全体で見ても全17駅中15駅が3字以上で、平均字数は3.2字と高めなのが同線の1つのポイントです。
JRでは芸備線の下深川~井原市間が9駅連続で3文字。9駅すべて広島市安佐北区にあるというのも特徴的です。
3例目は、富山県高岡市と射水市を走る万葉線にあります。中伏木から終点の越ノ潟までが9連続で3文字ですが、そのうち8つの駅が射水市にあり、1駅のみ高岡市というのが芸備線の例とは異なる点。射水市にある駅の1つ、西新湊は3字連続区間のカギとなる駅で、2016年にこの駅名に戻ったことで9駅続く形になりました。中学校前→西新湊→新湊市役所前→射水市新湊庁舎前→西新湊というのが当駅の駅名の変遷です。
同じ字数の駅が続く区間は限られるものの、その鉄道会社の全駅が3字以上という例もあります。駅数が5つ以上という条件の場合、野岩鉄道、埼玉高速鉄道、東京モノレールがこれに該当。大手私鉄の路線別で同様の例を挙げると、京成千葉線・千原線・成田空港線、京急久里浜線、相鉄いずみ野線、京阪中之島線などとなり、路面電車では、広島電鉄、伊予鉄道、とさでん交通、熊本市電、鹿児島市電などに全停留場3字以上の線区があります。札幌市電はすべての停留場が3文字以上です。
逆にすべての駅が2文字という例としてはJRの東金線などがあり、1駅だけ3字でほかはすべて2字という路線も複数あります。2文字の駅が長々と続く区間とあわせて、これらを探してみるのも一興でしょう。