西九州新幹線の開業にあわせて、JR九州では9月23日に大規模なダイヤ改正を実施します。ここで気になるのが車両の動向。同社のベテラン電車である415系に、少し怪しい動きが見え隠れしています。
415系は、国鉄時代に導入された車両。直流電化および交流電化と、電化方式の異なる線区を走行できることが特徴で、かつては常磐線などでも運用に就いていました。車両のグループは大きくわけて2つ。白塗装の鋼製車体を持つ鋼製車と、ステンレス車体の1500番台です。見た目は大きく異なりますが、大まかな仕様は共通となっています。
そんな415系は、9月に鹿児島支社が発表したイベント告知において、同地区での運用は終了するとの予告が。また、9月に開催されたツアーのプレスリリースでは「415系セミクロスシート車にて走行する当社が実施する最後のツアー」と告知されており、少なくともセミクロスシート車(100番台)の運用が終了することがわかります。
加えて、ラッシュ時に長編成を組む姿が見られた福岡・北九州エリアでは、このラッシュ時を含めた全時間帯で列車本数が削減されることとなっており、運用に余剰が発生することが確実。ロングシートの鋼製車(500番台)も、告知こそないものの、雲行きが怪しくなっています。
とはいえ、415系が完全に引退するかといえば、それはあり得ません。直流電化区間と交流電化区間にまたがる下関~門司間で運用に就けるのは、同社保有の電車では415系のみ。今回の改正では鋼製車に黄色信号が灯りましたが、少なくとも1500番台の活躍はまだまだ続くこととなりそうです。