2022年の10月14日で、日本の鉄道開業から150年を迎えました。そんな記念すべき日もあった今週一週間(10月10日~16日)、鉄道コム注目の話題をご紹介します。
鉄道の日の10月14日に、愛知県にあるテーマパーク「明治村」の園内では、蒸気機関車の12号機関車が試運転を実施しました。この機関車は、なんと日本の鉄道開業の2年後となる1874年に製造された車両。国営の鉄道から引退した後、現在の名古屋鉄道に譲渡され、明治村開園以降は園内で保存され。1974年からは動態保存に。テーマパークの園内のみとはいえ、日本で最も古い現役の鉄道車両なのです。
とはいえ、古豪ゆえか維持管理が困難な点もあったようで、2019年以降は板バネの破断によって長期間運転を見合わせ。これを乗り越え、今回試運転にこぎつけたといいます。今後は客車をけん引する営業運転の復活を目指すということで、日本の鉄道150年のほとんどの歴史を知るベテラン車両の復活が待たれます。
未来のニュースもご紹介しましょう。阪急電鉄は12日に、12月実施予定のダイヤ改正と、2024年の座席指定サービス開始を発表しました。このダイヤ改正では、座席指定サービス開始を見据え、「快速急行」の種別を「準特急」に変更。2022年3月に関東で消滅した準特急という種別が、わずか9か月後に関西で復活することとなりました。
準特急は、特急よりも下位にあたる種別。かつては小田急電鉄や近畿日本鉄道が使用していましたが、最も知られているのは、2001年に登場した京王電鉄の種別です。急行と特急の中間に位置する種別で、一時期は京王線の最優等列車が準特急となっていたこともありましたが、2022年3月のダイヤ改正で、特急に統合され廃止されてしまいました。
阪急が導入する予定の座席指定サービスは、特急、通勤特急、準特急と、「特急」を含む種別が対象。提供列車をわかりやすくするため、今回の名称変更が実施されます。変更元の快速急行のように同じ位置の種別が他にあることや、「準急」という別の種別と混同する可能性もあり、他の事業者にも導入されるかは未知数な準特急。今後は阪急独自の種別となるのでしょうか。