南海電気鉄道や三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパンなどは6日、南海グループでの「Visaのタッチ決済」やQRコードによる乗車サービスについて、実証実験から継続的なサービス展開に移行すると発表しました。
Visaのタッチ決済は、Visaブランドのタッチ決済対応クレジットカードやデビットカードなどを端末にかざすことで決済できるサービスです。南海では、2021年4月に同サービスによる乗車実証実験を開始。以降、南海グループ内で提供エリアを拡大し、現在は泉北高速鉄道や南海りんかんバス、南海フェリーでも導入しています。
南海においては今後、2023年度より利用可能駅を順次拡大。全駅で利用できることを目指すとしています。泉北高速鉄道では、Visaのタッチ決済、QR乗車券の読み取り端末を、既存改札機に増設。交通系ICカードを含めた日本初の3種類一体型改札機とします。南海りんかんバスでは、Visaのタッチ決済収受額に、紙の1日フリー乗車券と同額の上限を設定する予定。事実上のフリー乗車券とすることで、窓口でチケットを購入する手間を省きます。
国外で利用エリアが拡大しているというVisaのタッチ決済の導入は、現地での両替や専用ICカード購入といった手間が無いことから、インバウンド旅客の利便性向上に繋がります。関西国際空港のアクセスを担う南海グループでは、入国者数緩和にともなうインバウンド旅客の増加や、2025年大阪・関西万博を見据え、Visaのタッチ決済とデジタルきっぷでしか実現できない、新しい取り組みへ挑戦するとしています。