12月17日にダイヤ改正を実施する阪急電鉄。そのダイヤ改正より一足早く、京都線で運転されてきた6300系「京とれいん」が、11日に定期運転を終了しました。
「京とれいん」は、2011年に運転を開始した列車。6両編成中の2両は京町家をイメージしたボックスシートに改造され、残る4両も雰囲気を一般車両と異なるものにするなど、特別料金は不要ながら、一般の特急よりも豪華な内装が特徴的でした。車両の改造元となったのは、かつて京都線の特急で活躍した6300系。後継車両によって一般運用から退いた後、観光列車として改造され再登板していました。
また2019年には、「京とれいん」以上に内装に手を加えた7000系「京とれいん 雅洛」が登場。こちらは、ダイヤ改正後も引き続き運転されます。
「京とれいん」と「雅洛」は、双方のデビュー当時は同じ種別「快速特急」として運転されていました。しかし、「雅洛」のデビューより少し前、「京とれいん」は種別を「快速特急A」に改めていました。その理由は、十三駅に設置されたホームドア。2ドアで他の車両とはドア位置が異なる6300系は、十三駅のホームドアに対応できなかったのです。そのため、同駅を通過(実際にはドアは開かないものの停車)する「快速特急A」が、「京とれいん」専用種別として設定されていました。
阪急では、2040年度末ごろの全駅へのホーム柵整備を目標に、2021年度から各駅への設置を進めているところ。十三駅だけならばともかく、大阪梅田駅や京都河原町駅への設置も考えられるため、「京とれいん」の復活は望み薄と言えそうです。