JR東日本は12日、青森・盛岡・秋田の3エリアでの交通系ICカード「Suica」導入日を、2023年5月27日(土)とすると発表しました。
新たにSuicaが利用できるようになるのは、青森エリアが奥羽本線弘前~青森間、盛岡エリアが東北本線北上~盛岡間、釜石線花巻~新花巻間、田沢湖線盛岡~雫石間、秋田エリアが奥羽本線和田~追分間、羽越本線新屋~秋田間、男鹿線追分~男鹿間。なお、現在導入済みの首都圏・仙台・新潟を含む、各エリア間をまたいでの利用はできません。
利用できるのは、他のSuicaエリア同様、「モバイルSuica」、「Suicaカード」、「My Suica(記名式)」、「Suica定期券」の4種類。Suica定期券では、新幹線を利用できる「FREX」「FREXパル」も発売します。もちろん、全国相互利用対象の10の交通系ICカードや、「AOPASS」「AkiCA」といった「地域連携カード」の利用も可能です。
この東北3エリアのSuica導入は、同社が2021年4月に発表していたもの。同社はその際、3エリアでは新たな改札システムを使用するとしていました。各改札機で運賃を計算していた従来のシステムと異なり、改札機が持つSuicaの主要機能を、センターサーバーへ集約するというもの。つまりはクラウド化です。運賃計算機能を中央のサーバーに集約することで、将来的なさらなるSuicaエリア拡大や、モバイルSuicaなどのスマートフォンによる多様なサービス提供の実現が可能になるといいます。
改札システムのクラウド化は、同社が2022年11月に発表したQRコード乗車券の導入にも繋がるもの。今回のSuicaエリア拡大は、単なるサービス向上策に留まらず、同社の改札システム進化の第一歩となるようです。