今週一週間(12月12日~18日)のうち、16日には2023年春のJRグループダイヤ改正概要が発表されました。車両や列車の動向に、鉄道ファンが大きく注目しました。そんな一週間の話題の中から、鉄道コム注目のニュースをご紹介します。
まず取り上げたいのは、JRグループダイヤ改正のうち、高崎線の特急列車へのE257系導入。特急「スワローあかぎ」「あかぎ」「草津」が、E257系リニューアル車両による運転となります。
投入される車両があるということは、撤退する車両もあるということ。現在高崎線の特急列車で使用されているのは、1989年に常磐線の「スーパーひたち」でデビューした651系。JR東日本が初めて開発した特急型電車です。国鉄型車両とは大きく異なるその白い車体から、デビュー当時のPR文では「タキシードボディのすごいヤツ」と呼ばれていました。
そんなタキシードボディの車両も、さすがにデビューから30年以上が経過し、近年はくたびれた様子を見せていました。常磐線から場所を移して繰り広げられた第二の人生も、まもなく終わりを迎えることとなりそうです。
もう一つのニュースも、JR東日本のものをご紹介。ダイヤ改正……ではなく、新たなデジタル金融サービス「JRE BANK」の導入です。
JRE BANKは、ビューカードが提供するサービス。JR東日本ブランドの銀行口座が開設でき、利用に応じて「JRE POINT」が積算されるなどの特典が付きます。システム自体はJR東日本グループが手掛けるのではなく、楽天銀行と提携することで実現。支店名は「楽天銀行 JRE はやぶさ支店」などとなるようです。
同業他社では、日本航空が住信SBIネット銀行と提携し、ネット銀行「JAL NEOBANK」を提供。こちらもJALマイレージバンクでの特典などを打ち出しています。JRE BANKも同様に、JR東日本グループのサービスとの連携を強調することで、これまでのSuicaやJRE POINTなどよりも広い範囲に、同社グループ経済圏が拡大することとなりそうです。
JRE BANKのサービス提供開始は、2024年春を予定しています。