成人の日も終わり、いよいよ2023年が本格スタートした今週(1月9日~15日)1週間。この1週間で発表された鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介します。
JR東海は12日、特急「ありがとうキハ85系ひだ」号を3月に運転すると発表しました。3月のダイヤ改正で「ひだ」から撤退するキハ85系のさよなら企画列車で、名古屋発の往路は一般発売する臨時特急列車、高山発の復路は団体臨時列車としての運転となります。
編成は4両で、半室グリーン車の中間車を組み込んだ、デビュー当時の形態。キハ85-1101+キハ84-1+キロハ84-1+キハ85-1と、車番末尾が1で揃ったデビュー当初の車両たちが使用されます。高山方の先頭車であるキハ85-1101は、車内放送用のチャイム(いわゆる「ワイドビューチャイム」)の音程が他とは異なるレア車両。車内イベントとして「車内チャイムの放送」が予定されているので、このレアなチャイムが聞ける列車になりそうだと、鉄道ファンの注目を集めています。
もう一つご紹介するのは、京浜急行電鉄が13日に申請した運賃改定の話題。コロナ禍で利用者が減少し、厳しい情勢に立たされている鉄道各社では、運賃値上げに踏み切るものが相次いでいます。京急もこの流れに乗らざるを得ず、10月の運賃改定を申請した……のですが、近距離では値上げとなる一方で、遠距離では値下げとなるのです。
値下げとなる区間の大人普通運賃は、41キロ以上45キロ以内が570円(現行580円)、66キロ以上が740円(現行950円)など。品川~三崎口間では200円以上の値下げとなります。
京急が値下げに踏み切ったのは、新たな需要創出と沿線活性化を狙ったものだといいます。筆者の私見ではありますが、三浦半島から品川、さらには浅草線へ直通する列車を運行しているにも関わらず、横浜駅でJR線や東急線へ乗り換える利用者が数多くいる中で、都心方面への直通利用を促進する狙いもあるのではないでしょうか。理由はともあれ、沿線の長距離利用者にとっては、珍しく喜ばれる運賃改定となりそうです。