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銀色の味気ない車体から色どり豊かな車体へ 鉄道車両のカラーフィルム

2023年2月1日(水) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

現代の鉄道車両で主流となっているステンレス車体ですが、1960年代に各社で導入が始まった当時は、ステンレス地むき出しの味気ない車両がほとんどでした。このイメージを大きく覆したのが、1979年の北総線開業時と同時にデビューした北総開発鉄道(現:北総鉄道)7000形でした。

北総開発鉄道(現:北総鉄道)の7000形
北総開発鉄道(現:北総鉄道)の7000形

前面の特徴的なデザインから「ゲンコツ電車」の愛称を持つ7000形は、前面や側面に青いカラーリングがデザインされています。しかし、開業時に同社が保有していた設備では、このデザインを塗装することは困難。そのため、7000形では日本の鉄道車両では初めてカラーフィルムを塗装に代えて本格採用し、当時のステンレス車両としては画期的なデザインを実現させました。

この当時のステンレス車両でも、色つきのデザインを持つものはありましたが、これらは本来塗装が不要なステンレス車体へ塗装する、塗装した帯パーツを貼り付ける、などの手間が掛かっていました。塗装作業の必要がないカラーフィルムは、当初は対候性の問題が懸念されましたが、これを無事に解決。現在はステンレス車両のデザインに欠かせないものとなっています。

複雑な模様が特徴のE235系の前面窓下のデザインも、カラーフィルムによるものです
複雑な模様が特徴のE235系の前面窓下のデザインも、カラーフィルムによるものです

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