京都丹後鉄道を運行するWILLER TRAINSは30日、3月18日にダイヤ改正を実施すると発表しました。一部列車時刻の変更が主だった内容ですが、これに加えて、快速「通勤ライナー」の廃止も盛り込まれました。
通勤ライナーは、朝に宮津発福知山行きの1本のみが運転されている列車。特急「はしだて」などでも運用されているKTR8000形が使用されており、乗車には運賃のほかに300円のライナー券の購入が必要となっています。
ここまでは他社でも運行しているいわゆる「ライナー列車」と同じですが、特徴的なのは、座席指定制でも定員制でもない「有料の」快速列車ということ。日本では一般的に、快速列車は料金不要の種別として認識されています。もちろん料金が必要なものもありますが、その場合は全車指定席や座席定員制となっていることがほとんど。自由席特急券のようなライナー券の購入が求められる列車は、京都丹後鉄道の通勤ライナーが唯一です。
同社はこの理由について、かつて「くつろぎながら通勤していただくために特急型車両で所要時間も短縮して運行しますが、特急料金より安く座席をご提供するために特急列車とはせず、ライナー券300円が必要な快速列車として位置付けました」と説明していました。決して金儲け目的というわけではなく、安価に快適通勤を提供するための策だったのです。
なお、京都丹後鉄道では通勤ライナーの他にも、「大江山」という快速列車が運転されています。こちらは他社と同様に、運賃のみで乗車可能な列車。ダイヤ改正以降も引き続き運転されます。