鉄道コム

鉄道コらム

JRの通勤型車両を使う「特急」「急行」が!? 直通路線をゆくE233系の「花形運用」

2024年5月4日(祝) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

JR線では、特急、急行など運賃以外の料金が必要な列車には、基本的に専用の車両が充当されています。まれに、そのような専用車両が普通、快速といった特別料金不要の列車で走ることもありますが、一般的な通勤型車両が特急などに充当されるという逆のケースは、現在はほぼありません。

しかし、これは「JR線では」の話。私鉄に目を向けると、JRの通勤型車両が急行や特急といった優等運用に入る姿を、2路線で見ることができます。

ひとつは、小田急小田原線。JR常磐線の車両が東京メトロ千代田線を介して乗り入れ、小田急線内を急行、準急などで走ります。かつてはJRの車両が小田急線に乗り入れることはなかったのですが、2016年のダイヤ改正で直通を解禁。以降、同線を優等運用で駆け抜けるシーンが日常的に見られるようになりました。日中の運転区間は代々木上原~向ヶ丘遊園間ですが、早朝や深夜には最長で伊勢原駅まで足をのばします。

小田急線内を走る、JR車両による「急行」
小田急線内を走る、JR車両による「急行」

もうひとつは相鉄線。2019年の相鉄・JR直通線開業以降、JR埼京線の車両が乗り入れています。JRの車両の運転区間は、基本的に相鉄新横浜線・相鉄本線の羽沢横浜国大~西谷~海老名間。朝・夕の時間帯を中心に、一部の列車が相鉄線内を特急で走ります。

相鉄線内で見られる、JR車両による「特急」
相鉄線内で見られる、JR車両による「特急」

2023年現在、これらの優等列車に使われるJRの車両は、すべてE233系です。直通先の路線限定とはいえ、JRの通勤型車両では通常ないはずの優等運用が見られます。ある意味、E233系の「花形運用」ともいえるでしょう。

 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

高崎・盛岡に新型気動車

ハイブリッド気動車「HB-E300系」2025年度下期デビュー。八高線や釜石線などに投入。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。