2030年度末の開業を予定する、北海道新幹線の新函館北斗~札幌間。今回、鉄道建設・運輸施設整備支援機構による説明資料により、終点の札幌駅に設けられる車両基地の詳細が明らかになりました。
北海道新幹線では、新函館北斗駅付近に「函館新幹線総合車両所」という大きな車両基地があります。しかし、夜を明かす留置車両の点検など、札幌側でも車両基地機能は必要。そのため、札幌駅付近にも車両基地が設けられることとなりました。同じような小規模な車両基地は、東海道新幹線の名古屋駅付近、東北新幹線の盛岡駅付近などにも存在します。
札幌駅の車両基地は、札幌駅から東に向かって延びる構造。総延長は約1.3キロで、終端は苗穂駅付近にまで達する、細長い車両基地です。設備は、車両を留置する「着発収容庫」と、車両の検査や融雪作業などのための「仕業検査庫」を設置。それぞれ2線の規模です。加えて、終端側には保守用基地を設置。高架下には、車両基地関連の建物を配置します。
線路は高架橋構造で、雪対策として防雪上家を設置。沿線からの風景や、函館本線・千歳線の車窓は、大きく変わりそうです。なお、上家のデザインや素材については検討中だといいます。
車両基地の高架橋や防雪上家は、2027年度末に工事が完了する予定。以降は設備工事や検査、試運転などを実施し、2030年度末の完成を予定しています。