今週(2月27日~3月5日)1週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介。まずは、引退が発表されたベテラン車両についてです。
JR西日本は、3月18日をもって、和田岬線で活躍する103系R1編成の運用を終了すると発表しました。
1963年にデビューし、国鉄時代から通勤輸送を支えてきた103系。かつては山手線や大阪環状線など、首都圏・関西圏の各路線で見ることができましたが、老朽化によって置き換えが進み、現在では和田岬線、播但線、加古川線、筑肥線の4路線に残るのみに。特に和田岬線は、残存編成では最長となる6両編成を組むほか、現在では1963年デビュー当時の姿に最も近い姿を残すことから、注目を集めていました。
引退まではまだ少し時間がありますが、すでに3月1日には、新しい和田岬線の207系6両編成が試運転で同線に入線しているのが目撃されています。世代交代とともに、長かった103系自体の活躍の終わりも、刻一刻と迫ってきています。
もう一つのニュースは、北陸本線の一部廃止について。JR西日本は28日、北陸本線金沢~敦賀間の第一種鉄道事業について、廃止届を国土交通省に提出しました。
同区間の廃止は、2024年春ごろを予定する、北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業にあわせて実施するもの。JR西日本の路線ではなくなりますが、第三セクターに移管され、新幹線開業後も鉄道輸送は継続されます。
国が建設計画を決定した「整備新幹線」では、並行する在来線はJRから経営分離することが定められています。これまでにも、東北本線盛岡~青森間、信越本線軽井沢~直江津間(篠ノ井~長野間を除く)、鹿児島本線八代~川内間などが、JRから第三セクターに移管されてきました。
北陸本線も同様に、北陸新幹線の延伸にあわせて、2015年に直江津~金沢間が経営分離されました。そして、今回廃止届が提出された区間が廃止されれば、残るは敦賀~米原間45.9キロのみに。総延長は2014年以前の約7分の1となり、路線名の「北陸」にあたる北陸地方の駅は、敦賀駅と新疋田駅の2駅のみとなってしまいます。