鉄道コム

鉄道コらム

ベージュの神戸市営地下鉄、いよいよラストスパートか 北神線7000系の今後

2023年5月5日(祝) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

かねてから新型車両(6000形)への置き換えが進んでいる神戸市交通局の西神・山手線ですが、2023年3月に6156編成が投入されました。6000形は28本体制となり、1000形、2000形、3000形の置き換えに必要な車両の導入が完了しました。

……が、同線にはもうひとつ、長年走り続けている車両があります。現在は市営化のうえ「北神線」となっている、元・北神急行電鉄の7000系です。

元・北神急行7000系の現在の姿
元・北神急行7000系の現在の姿

7000系は1988年、北神急行電鉄の開業時に投入された車両。緑色をベースとした交通局の車両とは異なる、ベージュを基調としたカラーリングが大きな特徴でした。2005年以降、車体側面に「Hokushinkyuko Railway」のロゴの追加、制御装置の交換、行先表示のLED化など、いくつかの節目を経験します。2019年から6000形の投入が始まるものの、7000系は1本も廃車されず、現在に至ってきました。なお、7000系の運用は、北神急行時代から交通局の車両とは分離されており、それは市営化された現在も同じです。

後年追加された、「Hokushinkyuko Railway」のロゴ。窓下のマークとともに、市営化後も北神急行時代の面影が残っています
後年追加された、「Hokushinkyuko Railway」のロゴ。窓下のマークとともに、市営化後も北神急行時代の面影が残っています

しかし、交通局が発表した2020年度の予算説明書を見ると、「2022年度までに新型車両28本を導入(交通局保有の既存車の置き換え分)。北神線車両(7000系)については、2023年度を目途に全編成を更新する」という記載があります。7000系にも、置き換えの波は確実に近づいているのです。

2022年6月のダイヤ改正で、これまで1~2本あった7000系の日中の運用が消滅しました。また、5本が存在する同車の一部は、廃車にはなっていないものの、同年のダイヤ改正を機に運用を離れています。2023年度以降の置き換えに向けた動きは、すでに出ているようです。

デビューから35年。緑色の電車が行き交う西神・山手線のアクセントとして沿線を彩ってきた7000系ですが、彼らがいる日々は、それほど長くないようです。

【5月10日:記事表記を一部変更しました】

 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

関連鉄道コらム

鉄道コムおすすめ情報

画像

登場時デザイン撮影会で

京急600形30周年にあわせた撮影会が12月に開催。600形デビュー時デザインが撮影会限定で復活。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。